◇第2章◇ センパイとお付き合いすることになりました。

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「今日はもう少し、先に進んでみようかと」  白んでる頭に入ってきた声。  聖先輩はぼくから手を引いて体を起こしてくれた。ご丁寧にも靴を脱がせてもらって、ソファーの真ん中に座らされる。  荒い呼吸を繰り返していると、目の前に立った聖先輩は背中を丸めて、ぼくのシャツのボタンをひとつずつ外していった。  先に進むって、まさかセックスですかーー?!  それはさすがにまずい、とアワアワとしていたら、聖先輩は察したようで「まだそこまではいかないから、安心しろよ」と笑った。 「お前と気持ち良くなりたいだけだ」  聖先輩はぼくのシャツのボタンを全て外して左右に開いた後、インナーTシャツもぼくの首下までたくしあげた。  ぼくは何も出来ずに、ただ自分の破廉恥な格好を上から見下ろす。  二つの突起はさっき弄られたせいでぷっくりと勃ちあがっていて、更には体の真ん中も、ズボンの布を押し上げているのが分かった。  (恥ずかしい……ぼくと気持ちよくなりたいって、どういう事だろ……)  もしかしたら抜き合いっことかかもしれない。  ぼくだって一応、歩太先輩を好きになってから男同士のやり方については勉強したのだ。  ゲイ向けのエロ動画を視聴するのにはまだまだ勇気がいるから見れてないのだけど……。  聖先輩といやらしい事をしたのはこの前の月曜日。もうダメだって分かってるのに、体が全然言うことを聞いてくれない。  聖先輩は着ていたブレザーを自ら脱ぎ捨てると、両足を開いてぼくの上に跨った。 「えっ、先輩っ?」 「重くない?」  なぜかぼくの上に座っている。  足の間が先輩の尻に押されて、それも痛気持ちよくてぎゅっと唇を噛んだ。 「ちょっと……重い、です」  正直に言うと、聖先輩はふっと笑って「我慢しろ」と言い、頭を徐々に下げていって、ぼくの左の粒を舌先で舐めた。 「はっ、あ、あっ、だめっそんなとこっ」  上擦った声を出すと、聖先輩は余計にそこを濡らす。  チロチロと舌先で拭うように可愛く動かしたかと思えば、歯で優しく噛みながらそこをちゅうっと吸ったりする。  右の粒は爪先でカリカリと引っ掻くようにされるとジンジンと股間が疼いてしょうがなくて、ぼくは両足を突っ張った。 「ん……ひじりせんぱいっ……」  ぼく、きっと変な顔してる。  見られないように目に手の甲をあてていると、その手をやんわりと外された。 「隠さないで、小峰の顔、見せてよ」 「ふっ、ん……だって、変な顔してる……っ」 「してない。感じてる顔、見せて」  感じてる? ぼくやっぱり感じてるんだよね?  本当に好きな人は実はこの人の親友で、勘違いから始まったお付き合いで?  それなのにいいの? こんなことしてて大丈夫なの? 浮気してる訳じゃないけど、ぼくはこれでいいの?  やめなくちゃ、こんなこと──  でもだめ、無理。気持ちよすぎて、訳わかんない。  散々両方の蕾を熟れた苺みたいになるまで弄られた後、聖先輩は熱っぽい吐息を吐き出して徐に立ち上がり、ぼくのベルトに手をかけた。  その手の動きに合わせて、ぼくも腰をタイミングよく上げる。  トランクスにはやっぱり先走りのシミが付いていた。  今日は綺麗に脱がされてしまい、上半身は、はだけたシャツ、下半身は黒い靴下のみで、かなり変態っぽい格好で頭がクラクラした。  聖先輩はぼくに立ち上がるように言ったので、震える足を踏ん張って立ち上がると、手を取られ、そのままベルトの上に持っていかれた。 「俺のも脱がせてくれると、嬉しい」
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