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「ん、別に……誰も見てなっ」
「しらばくれんの」
聖先輩の手は力強くて、頭上で両手がビスで固定されてしまったみたいに全く動かない。
聖先輩はやっぱり、ぼくが誰を見ていたかなんてとっくにお見通しのようだ。
少し芯を持ち始めた乳首を口に含んで中でコロコロと転がされる。そこから電流が全身に流れて、まともに立っていられなくなる。
「あっ……んんっ!!」
「あれ、そんな声出して大丈夫? 歩太に聞こえてたりして」
かぁぁ、と顔が沸騰する。
こんな場所から歩太先輩に声が届くわけはないのに、聖先輩、わざと言ってる。ぼくを困らせようとしてるんだ。
「せ、先輩、ぼく、歩太先輩を見てたわけじゃないですよ。バスケやってる人がいるなぁって思ったら、たまたま歩太先輩がいてっ」
「で、結果的に見てたんだろ、歩太を」
「ひゃんっ」
急に乳首を抓られて、ジンジンする。
痛いのか気持ちいいのか判別がつかない。
聖先輩がぼくにエッチな事をする時は大抵優しく穏やかな目をしてくれるのに、今はいつものツンツンとした冷淡な目だ。
朝、歩太先輩と話しながら嬉しそうにしちゃったりもしたから、余計にぼくに苛立ってるんだ。
この人はどうやら、ぼくが思ってる以上に嫉妬深くてぼくのことが好きらしい。
「ご、ごめんなさいっ、許して」
「ん、別に怒ってはない。ただお前に酷くしたいって思っただけ」
それは怒ってるって言うんじゃないですかーー?!
聖先輩はまた、ぼくの蕾を弄り始める。
片方に舌を這わされ、もう片方のは親指の腹でこねくりまわされる。
「んっ……ん、ふぁ……」
「ここ、この間よりも感じるようになってるって自分で思わない?」
聖先輩は徐に、撫でていた自らの親指をぼくの口の中に入れた。
左右に動かされると、半開きの状態のぼくの口からはクチュクチュと淫猥な音が鳴り、唾液が垂れた。
「おっ、おもわらいれすっ」
「へぇそう。おかしいな。濡らしてやると、すごく気持ちよさそうな顔するのに」
強がっては見たものの、聖先輩がぼくの口から引き抜いた親指で乾いた蕾を上下に擦った瞬間、さっきとは比べ物にならないくらいの電流が走り、ビクンッと体が跳ねた。
足もガクガクいっちゃって、聖先輩がぼくの手を離したらすぐさま膝から崩れ落ちてしまうだろう。
「あっ、あっ!」
「ほら。小峰がどうやったら感じるのか、なんとなく分かってきた気がする」
聖先輩も上気した顔をしていて、手から伝わる体温が高い。
学校でこんなことしちゃうだなんて多少の背徳感はある。
だがさすがに落ち着かないぼくは、なけなしの力で抵抗を見せた。
「ん──……せんぱいっ……もう、これ以上は……っ」
「終わりにできんの? そんなにしてて」
聖先輩は、窮屈そうにテントを張っているその箇所を、布の上からその大きな掌で包み込む。
ぼくはもう言われなくとも気付いてた。
途中で終わらせるだなんて、出来ません……。
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