施工違い

3/3
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
こちらの作品を最期までお読みいただき、ありがとうございました。 今回初の全会話形式で書かせて頂きました。 解説: 読んでいただければお分かりいただけると思いますが、ホテルの改装工事の際、扉の開閉方向を工事の担当者が間違えてしまいました。 このホテルでは万が一に備え、非難時にすぐに部屋から出ていけるように、ドアを押して出て行くタイプが採用されていました。 しかし今回改装工事で導入された扉は全部引くタイプになっていました。 そして今回火事が起こったのですが、慌てて扉を開こうにも開く事が出来ません。気付いた方は引いて無事に避難する事が出来ましたが、火事で頭がパニックになっている人は、扉を押して出ようとしてしまいました。 そのうち煙が部屋に侵入します。 もし煙を避け、部屋の奥に戻ればそこまで火の手は上がっていないので、消火活動により助かったかもしれません。 しかし、出る事に必死になり扉の前に居続けた人達は、隙間から入って来る有毒な煙を吸い続ける結果となり、一酸化炭素中毒で亡くなってしまいました。 もしも、ちゃんと工事関係者の方々が正しい扉にしていれば……。 こんな不幸な犠牲は発生しなかったかもしれません。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!