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「…………は?」
唐突かつ突飛な私の発言に、ポカンと口を開き声を洩らすエリス。まあ、それはそうだろう。だけど――
「――ねえ、エリス。貴方は、時々夜遅くに部屋を出たり、数時間ほど私に部屋から出ているよう頼んだりするけど――その時間、何してるの?」
「……それは」
尚も唐突な私の問いに、少し顔を背け呟くエリス。まあ、それはそうだろう。だって――
「……他の女の、臭いがするの。とくに、敷物や毛布から――それも、きっと一人や二人じゃない」
「…………」
そう告げると、苦しげに口を真っ直ぐ結ぶエリス。そんな彼に、続けて言葉を紡ぐ。
「……貴方は、私と同じなんだよね?」
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