困惑

4/11
前へ
/27ページ
次へ
「……ご馳走さまでした。その……ほんとに美味しかった」 「……そっか、それなら良かった」  それから、十数分経て。  そう伝えると、仄かに微笑を浮かべ答えるエリス。もちろん、お世辞でなく本当に――本心から、美味しかったと思っている。でも、それはきっと食事そのものだけが理由ではなく――  それから、暫し経過――とうとう、その時間がやって来て……うん、ここまでしてもらったんだ。せめて、返せるものは……最低限、お代以上のものはお返ししないと。そんな決意を固め、二人ゆっくりと毛布を纏い―― 「………………あれ?」
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加