夏希side

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結局家に帰って、俺が風呂入ってる間に、雪が冷蔵庫見て、適当に作ってくれたご飯は、普通に美味しくて 雪は、湯船に沈まずに風呂に入ってくれて 文句も言わずに、ドライヤーをかけさせてくれて 2人でイチゴを食べる頃には、白峰さん家に行く時間になったけど… 「イチゴ…まだ沢山だし、明日でもいいかな」 「…うん。夏…まだ目腫れてるし……」 雪は、マスクして行けるけど… 明日からは、また大学とバイトだから 雪と離れたくなくて 雪が言い出さないのをいい事に 黙ってた 「夏…」 「何?」 「今日…一緒に…寝る?」 「……え?」 何でだろう… 嬉しくしかないはずなのに… 先に感じたのは…不安 「…夏が嫌なら…別にいいけど…」 「雪が…明日も、ちゃんと居てくれるなら…いいよ」 離れる前に 最後に一緒に寝るんじゃないか…とか 考えてしまう 「?明日も居るって…家に居て欲しいって事?」 「明日も…あさっても…雪に…1番近くで、生きてて欲しいって事」 「…っ…何それ……やっぱいいや」 分かってる そんな、すぐに向き合って考えれる事じゃないし 考えたい事でもない 「…あさって…まででも…無理?」 「…え?」 「あさってまでの…約束も…出来ない?俺…また雪に…突然置いてかれるかも…しれないのかな…」 「夏…」 「俺…今朝……携帯も、財布も、置いたまま雪が消えてて…生きてくのに必要な物…置いて居なくなって……っ死にに…行っちゃったのかなって…」 「え?…」 「雪が…奨学金、返したいと思ってるのは知ってたけど…俺が、余計な事言ったり…雪に深く関わったせいで…早くっ…死にたく…なっちゃったのかなって…」 もう…黙って置いてかれたくない けど…そうするのは そうしなきゃなんない位、苦しんでるからで 「夏…」 雪が抱き締めてきた 「ごめん…夏。考えなしだった。ほんとに、珍しい時間に目が覚めたから、昨日1日家の中に居たし、外の空気吸おうと思ったんだ」 「うん」 「外出たら、人も車も居なくて、散歩したくなっちゃって…ごめん。携帯くらい持つべきだった。夏が…そんな風に思ってるなんて…全然…」 「帰って来てくれるなら…いいんだ」 そう言って、雪を抱き締めると 「俺っ…ごめんっ……あの時、普通に…夏、おはようって……ごめんっ…!」 ほんとに… ただ、散歩したかっただけなんだ 「…夏と…仲良くなってくのが不安なのはほんと。でも、もう…っ今さら離れられないって…思ってるのもっ…ほんと」 「…うん」 「離れられなくなったら…困るっ…けど……しょうがないじゃん。夏の傍に居たいんだもん。先の事…考えたら、夏から離れた方がいいんだって、分かりきってる。けどっ…離れたくないっ。どうしたらいいのか…分かんなくなる」 分かってる 雪が…一生懸命考えて…悩んでんの 「雪…俺も…どうしたらいいのか…よく分かんない。だからさ…とりあえず、あさってまで。文句言っても、喧嘩しても、散歩行っても、遊びに行っても。また俺のとこ、戻って来てよ。なんか…問題起きたら、また考えよ?問題起きなかったら…また、あさって考えよ?」 「あさって…」 「うん。その代わり、不安な時は、お互いすぐ言う事」 「不安な…時…」 「そ。どうしてかは、言っても言わなくてもいいけど、安心出来る様になるまで、何して欲しいか、ちゃんと言う事」 「毎日…不安だったら?」 体を離して、雪の顔を見る 「毎日…安心出来るまで何がして欲しいか言う事」 「夏が決めた掟?」 「そ。雪も決めていいよ?」 「…じゃあ…気持ちも含めて…俺の為に無理しない事」 「…分かった…けど」 「けど?」 「俺…少しくらい疲れてても、雪とどっか行ったり、何かしたいし……雪を大切にしたいから…今は我慢したい事とか…あるんだけど?」 「そっ…それじゃ…」 あ…照れてる 「掟の意味ないだろが!」 喜んでる 「じゃ、違う掟にして?」 傷のない方の頬っぺにキスをする チュッ 「なっ!…不意打ち禁止!掟!」 「嘘つくなよ。嬉しいくせに」 「う…うるさい!…あ!思い出したぞ!(ちか)の奴に触られたとこ、全部言ってみろ!俺が行く前に、既にキスしてたんじゃないだろな?」 「してないってば。俺が、泣きじゃくってたからさ、顔揺れない様に押さえられただけ」 「どうやって?」 「どうやってって……」 あ…こいつ 聞いたらやるよな? 絶対、耳触る 「……どうだったかな?俺、あんま覚えて…っ!」 「こうやって、押さえられた?」 「さ…触るな!知ってるだろ?俺、耳…」 耳を触ってる、雪の手を押さえる 「知ってるよ?夏、耳弱いよね?何で簡単に、俺以外の奴に触れさせるの?」 「な…何でって…っ!…手を動かすな!」 くっそ! 押さえてんのに! 「んっ…やっ……やめっ…」 「何で…(ちか)に…そんな顔見せたの?」 「こっ…こんな触られてねぇよ!」 「何で…悠に…そんな声聞かせたの?」 「はあ?」 こいつの… スイッチが分かんねぇ! 「ねぇ。掟…守っていい?」 「は?」 「不安になったから…安心出来る事していい?」 「いいけど…安心出来んむっ…?!」 だから! 突然キスしてくるし 何で何もかも突然なんだよ! 「はぁっ…ほんとに…キスはしてない?」 「してない!」 「んっ…信じる」 「ったく…んぅっ…?んっ…ふはっ…んんっ…」 何で信じるのに、キス続ける訳?! 「はっ…んあっ…?」 ドサッ ソファーに押し倒された 「はぁっ…ちょっと…」 何する気ですか? 雪が俺を跨いで、乗っかってくる 「俺を…安心させてくれんだよな?」 「はぁっ…出来れば……何して欲しいのか…言って欲しいんですけど…」 「…(ちか)より沢山…夏のエロい顔が見たい」 「え……」 え~? 俺…何されんの? え? 雪が服の中に…手…… 「ちょっ…ちょっ…と待った~!」 「…待ちたくない」 「いや…待て!」 「また…嫌って言った」 「え?」 「安心じゃなくて…もっと不安にさせんの?」 「そ…じゃ…ないけど…」 なんで… そんな顔… 「分かった。雪が安心出来る事…していいよ」 「…無理してない?」 「してない。けど…俺は、雪にキス以上の事しないよ?」 「…くそ真面目のバカ夏。勝手にするからいいもん」 雪が、そっと服の中に右手を入れて、ゆっくりと脇腹辺りに触れてくる 「夏って…ほんと、くすぐったがらないよね?」 「雪が異常なんだよ」 「そうかな…」 って… ゆっくりと両手で服を捲り上げ始めた 「…それは…安心出来る事に入ってんの?」 「入ってる」 みぞおち辺りまで上げると、じっと見ている と、思ったら 俺の腹をツンツンとつついてくる 俺の腹で遊んでる 「どんなに見たって、俺の腹にシックスパックは存在しないぞ?」 「……夏って…部活とか入ってなかったよね?」
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