金城優馬and貴谷誠一郎

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その次の日。 本当に久しぶりに、貴谷が、金城優馬とミナミの家に来た。 二人で、出迎えた。 しかし、貴谷は、深刻な顔をしていた。 そして、リビングに通された貴谷は、おもむろに、重い口を開いて、金城優馬に言った。 「優馬、、別れよう」 「え?」 金城優馬は、驚いた。 しかし、どこかで、こうなることは、予想していた。 貴谷は、続けた。 「娘が、今年、中学生になる。芸能界に入りたいと言っている。、、もし、私と君の関係が、分かってしまったら、もう取り返しがつかない、、。私は、やはり、優馬、、君より家庭が大事だ」 金城優馬は、黙って聞いていたが、言った。 「俺も、貴谷さんに、報告したいことがある。俺、ミナミと寝たから」 「え?」 貴谷は、驚いた。 その貴谷に、金城優馬は、告げた。 「俺は、今、たぶん、貴谷さんより、ミナミの方が大事だ。だから、もう、終わりにしよう、、」 貴谷は、静かに、頷いた。 「ああ。そうだな、それが一番いいことなんだ。、、優馬、今までありがとう」 そう言って、貴谷は、手を出した。 金城優馬は、微笑んで、その手を 握った。 ミナミは、その様子をずっと、黙って見ていた。 あれだけ、情熱的に愛し合った二人の最後が、まるで初恋同士が別れるような、握手で終わった。 ミナミは、何だか切なくて、泣いてしまった。 「なんで、お前が泣くんだよ」 金城優馬が、笑って言った。 貴谷も、微笑んで、ミナミを見ていた。 こうして、ミナミの生BLは、終わりを告げた。
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