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こうして、ミナミと金城優馬の結婚生活は、始まった。
しかし、結婚式は、しなかった。
結婚式は、莫大なお金がかかるし、面倒くさい。
もう、盛大な結婚式をする時代ではないのだ。
結婚生活は、思ったより順調だった。
ミナミは、県庁に、結婚の報告をして、変わらず仕事に、励んでいたし、金城優馬も、女性ファンの失望はあったものの、実力派俳優としての道を歩み始めていた。
そして、結婚してから、貴谷との密会は、もう、ミナミと金城優馬との新居に、貴谷は堂々と来てもいいはずだったが、貴谷の足は何故か遠のくばかりだった。
そんなミナミと金城優馬の休日のある日。
金城優馬が、リビングでBL漫画を読み耽っているミナミに言った。
「ミナミ、、お前、本当に一生、男を知らないでいいのか?」
「はあ? あたしは、BL命なの。それ以外は、どうでもいいわ」
そう言うミナミに、金城優馬は、笑った。
「なんか、お前、すごいな、、。なんか、全てを超越してるっていうか、、。他の女と違うよ」
「そう? あたしは、これが普通よ」
すると、金城優馬が、急に、ミナミの頬に手を伸ばして、触った。
「お前なら、抱いてみたい、、」
「はあ?!」
ミナミは、思わず、叫んだが、実は、ミナミも、金城優馬と暮らすうちに、悪い人間ではなく、ただ自分の気持ちに素直なだけだと分かったので、好意を持ち始めていたのだった。
「嫌か?」
金城優馬が、低い声で、囁くように言った。
「い、嫌じゃないけど、、」
ミナミは、答えた。
「じゃあ、、いいよな?」
金城優馬とミナミは、寝室へ行った。
そうして、二人は、結婚してから、初めて愛し合ったのだった。
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