小さな魂

2/4
前へ
/14ページ
次へ
 さーっと階段を降りていくヒセイを、私はモタモタしながら追いかけた。 「ねえ、歩くの(歩いてんの?)速い!」  すると、ヒセイはしっかり聞こえる舌打ちをした。  よし、これもハヤエに報告してやる。  さーっと私のところまで来ると、その無駄を取り戻すかのように、私を引っ張ってさらに速く歩き(スライド?)始めた。 「だから、速いって!」 「お前の能力に合わせていられるほど暇じゃない」  そりゃお仕事だからね!お前みたいなのが暇じゃ困るよ!めちゃくちゃ働いてろ!  そのまま神緻宮の庭・・・魂たちがいる天国まで引っ張られた。  肩からもげそう・・・もげないけど。早くまともに歩けるようにならないと。  ヒセイは1人で近くの池のところまで歩いて行った。  あ、ハヤエもいる。  私もモタモタしながら付いていく。  ハヤエの周りには、ほわほわの魂が何人?かいて、ハヤエと一緒に池を覗き込んでいるみたいだった。 「何してるの?」
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加