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手違いですか
「手違いって、何が?」
「あのね、確かにここは貴方が言うように天の国よ。そして私は、わかりやすく言えば天の管理人。人間はここに来る時、もう人の形はしていないの。眠るべき場所で眠って、休んだあと、真っ白な魂がここに来る。でも、貴方のようにまだ死んでいない人間が間違ってここまで来てしまうことがたまにあるのよ」
・・・私、死んでない?
やっぱり⁉︎
「ぃやった!」
思わず飛び跳ねて、勢いで雲を突き抜けそうになった。
「わっ」
「ああ、気をつけて」
また腕を掴まれる。そして、私をそのまま引っ張り上げた。
どこにそんな力があるんだ??
「さて、どうしようかしら」
「元に戻る方法は?」
そうと決まれば、急に面倒くさくなったけど高校の課題をやらないと。
「それがわからないから悩んでるのよ。大抵の人間は、すぐに親しい人に呼ばれて、意識がはっきりしないうちに声の方に行くから。貴方みたいに留まり続けている人間は初めてよ」
呼ばれて・・・
私、呼ばれなかったってこと?
少しだけ、やっぱり、と思って、慌てて気持ちを切り替えた。
いや、まだ私がこうなっていることを知らないだけかもしれない。だって、仕事で忙しいし、あの人。
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