死んじゃいたい私

1/1

5人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ

死んじゃいたい私

 もうどうせ生きる希望もない。嫌だな・・・ 鬱になりそう。あ、もうなってんのか。あーあ、私の初恋潰れたなぁ。 初恋は潰れるってほんとだったんだな。家にいても楽しくない。学校にいても今は嫌な気持ちになる。=私の居場所はない。つらい。つらいつらい。ツライ もう嫌だ。死んじゃいたい。死んじゃいたい。どうせ、死んだって誰も・・・ 愛されたい。愛されたい。もう独りは怖い。夜は嫌い。怒号と悲鳴。それだけが聞こえる。嫌だ。嫌だ。いやd 「大丈夫そう?沙良、なんか顔色悪そうだけど。」 「あー大丈夫だよ。ことちゃん。ちょっとお腹痛い?くらいだから」 「保健室行く?」 「んーん、大丈夫!うち、お腹痛くなってもすぐ治るような人間だから」 そう、笑って誤魔化した。けどきっと桃は知ってる。私がこんな顔色になった理由を。だってその場で聞いていたんだから。  私はその頃スマホを持ってなくて学校タブレットでpostoというものをしていた。桃とは何かと気が合った。だから桃もpostoを初めて喋っていた。私と桃は好きな食べ物。好きな色。好きな音楽。ハマった時期まで一緒。きもいぐらい一緒だった。 【沙良〜ひまぁ。構え】 【は?無理】 【うちさ、死にたいんだよね】 【は?】 死にたい時期まで被ってしまったらしい。 【んーなんかさ、生きるのがしんどくって】 駄目、駄目、駄目。わかってるけど・・・こんな提案してはいけないんだろうけど・・・こいつなら受け入れてくれる。そう思ってしまう。 【ねぇ、桃。】 【ん?】 【この夏にさ、家出して死なない?】 駄目だってわかってたはずなのに・・・バカだ。私。 【ん?いいよ。死のうか。二人で】 やっぱり。桃ならそう答えるってわかってた。ただ一人で死ぬが怖いからって卑怯だ。 【でもなんか、あの夏が飽和する。みたい笑】 【確かに。】 【小説読んだしさ?真似してみる?】 【いいかもね。ていうかどうやって死ぬの?】 【んーあの夏が飽和するは山ん中だったよね。山にする?】 【海とかロマンチックじゃない?】 【んじゃ、死因は溺死にするかぁ。遺書なんて書いちゃう?】 【なんで死んだか?】 【そう、まぁそれは後でいいか。何持ってくか・・・】 【水、ご飯、ライト、寝袋、縄、とか?】 【でもさ、ご飯無くなって餓死でもよくね?】 【いいかもね。じゃぁご飯は少量。無くなったらそこで旅はおしまい。】 【そうしよっか。でももう遅いから寝るね。】 【おやすみ。桃】 【おぅ】  って言っても、自殺をしないですぎ、夏は終わった。桃は飽き性なのだ。死ぬのをやめたらしい。一人で死ねない私は結局生きることになる。どうせ生きてても何にもならのいのに。生きてるだけ無駄な気がする。私には価値がないから。あっ、そうか。だから私のことを放置したのか。捨てたも同然のように振る舞ってくるのか。あの人(お母さん)は。 私に価値があればよかったのに。そしたら永倉も振り向いてくれてた・・・のかな。どうして気づかなかったんだろう。あぁ、やっぱり死んじゃいたい。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加