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おっぱいと生理◆保健体育と別室授業
保健体育の授業って、何故かいつも以上に静かじゃない?
小学生の頃、初めての保健体育の授業で、体のしくみを勉強した時、いつもは賑やかな声があちこちで聞こえるのに、その授業の時だけ、物凄く静かだったの。
中学生の頃は、どうだったかな。
先生が面白く話をしていたから、静かではなかったけれど、他の授業とは少し違った空気だったな。
それが、まさかの高校生でこれ以上に無いくらい静かだったの。
高校生になれば、体の事なんて知っているし、それ以上の事だって知っているのに、この学校は変だったの。
保健体育の授業の時、いつもは、クラスがうるさすぎるくらいで、うんざりするほどなのに、何故か一言も誰も話さないんだ。
『シーン。』って、呼吸のする音が聞こえるくらいに静かだったんだ。
しかも、先生のハッキリと発した言葉が今でも覚えている。
『マスターベーション』
そう言ったのだ。
しかし、今、そういう風に言う人いるのかな?
『オナニー』とかじゃない?
それが、セックスの話になり、『膣が、膣の中が酸性で…』とか永遠に、女の方の事を話すのよ。
『やめてー!』って思った。
膣の中が酸性なのは、自分がよく知ってますから!
結局、ワタシは、見た目でも、女の方の分類にいるから、嫌でも女性として認識されてしまう。
『膣が…、とか言わないでくれー!』って思った。
皆、付いているモノは一緒なんだよ。
それに、『男だって、皆、最初は女だったんだよ。』って思っても分かってくれる人は、学校には、いない。
凄く低レベルな人達が居たのよ。
それに、高校生でコンドームの付け方の授業があったんだ。
それくらい、『教えられなくても分かってるよ。』って思っていても、真面目に授業を受けなきゃならなくて辛かったな。
小学五年生の頃、いきなり『女子だけは教室に残って』って、担任に言われた。
男子は、教室から出て行って、図書館に居たらしい。
ワタシは、『何で?』って思った瞬間に、『あの事』だって気が付いた。
宿泊学習が近いため、急に生理になっても驚かないために、女子だけ集められて、生理の時のナプキンの付け方のDVDを見せられた。
ワタシは、そういうことはよく知っていた。
外国の映画とかよく流れていたから。
それで、授業が終わり間近になった時に、ポーチに入ったナプキン二枚を女子生徒みんなに配られた。
周りの女子は、『男子に見られたらヤバイ。』
『早くランドセルに入れよう。』って声が聞こえた。
『いやいや、もう別の教室で一時間、教室には来ないようにって言われている時点で生理の事を教えられてるって、もう分かってるよ。』って思いながらも、ワタシもランドセルの中に、ポーチに入ったナプキンをしまい込んだ。
男子生徒達が図書館から戻ってきた。
ニヤニヤしながら、男子生徒達が教室に入ってくる。
やっぱり案の定、聞かれたよ。
『生理の授業だったの?』って。
『さぁ。どうだろ~。』って誤魔化したけれど、全然誤魔化しきれていないのは、自分でもよく分かった。
そう聞かれるのならば、男子生徒も一緒に、生理の授業を受ければいいのにって思った。
何故、男子と女子で分けられなければならないのか。
あからさまに、女子だけって、なんかおかしいよ。
生理の授業の事は、その時だけで、ずっと聞いてくる人は居なかった。
それはそれで、良かったのかもしれない。
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