3話

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 一見すると、犯罪者にしか見えない。  私が男たちを見定めていると、外から別の男が走ってきた。  どうやら3人組らしい。   「ユーリーは?」 「居ないみたいッス」  リーダー格らしき男が尋ねると、あとからやってきた男が返事を返した。 「ちっ、間が悪いな……。女だけでも連れてけ。交渉材料にはなるだろ」  そういうと、男の一人が私の体を羽交い締めにしてきた。 「え……。ちょっと離してよ……!」  抵抗しようと試みるが、力が強くて上手くいかない。別の男が私の口元にハンカチを当ててきた。  どこかで嗅いだことのある、甘い香りがする。  ――これ、私が前にすり潰した……。  水と混ぜて煮れば強い睡眠薬になるという、あの草の香りだ。  気づいた時にはもう遅い。  私の意識は闇の中へと溶けていった。  
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