6話(最終話)

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 一見すると、確かに可哀想なのかもしれない。  魔術師に好かれたばかりに、何度も同じ時間をループさせられ、家を捨てる道を選んだ。  だけど。 「そうね。でも、とびきり幸せな子よ」  私は幸せだ。心を奪われるほど美しい魔法を使う魔術師が、私を愛してそばにいてくれるなら。  私は愛しの魔術師の首に、自分の腕を回した。      
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