2話

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 私の言葉に、ユーリーがぎょっと目を剥く。  それを見て、私は決めた。ユーリーについて行くことを。 「私をあなたの弟子にして」 「な……」  私の発言に、ユーリーが絶句している。  でしょうね、と私も思う。    本来の私であれば、こんな決断はしなかったかもしれない。  しかし、繰り返しを終わらせたい一心と、半ばやけになっていたせいもあったのだろう。    ユーリーは悪い人ではないと思う。私のことを助けてくれたし、お守りの花とやらもくれた。  どうせ行くあてもない。それならいっそ、心のおもむくままに行動してみたい。  ユーリーがどうして私のことを知っているのか気になるし……。  そしてなにより、彼の魔法に惹かれたのだ。 「……弟子って言っても、君……魔力ないでしょ」  ちらりと私を見たユーリーは、苦笑すると歩き始めた。 「ないけど……雑用でもなんでもするわ」    ユーリーは身長が高いせいか歩幅も大きい。  私は早歩きでユーリーを追いかけながら答える。   「……家には帰らないんでしょ? まさかとは思うけど住み込む気? 俺と二人暮らしだよ?」 「ダメなの? あなたはいい人でしょ?」  この人は、多分私の嫌がることはしない。  なんだか妙な確信があった。    先手を打つようにそう言うと、ユーリーは言葉に詰まったようだった。 「……わかったよ。君の気が変わるまで面倒見よう」 「ありがとう!」  
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