Prologue

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* 『皆〜! いつも応援ありがとほいっぷ! 皆んなの応援で、ほいっぷは天界に帰れるくらいにもっともっと大きくなるよ!』 *  いつしか天音ほいっぷのフォロワー数は万単位になった。俺は歌枠では古参のファン扱い。ご新規がやって来るのを程よく受け入れつつ、治安維持みたいなことを自然と行うポジションに居る。  天音ほいっぷは最早、失敗を許されないステージに来ていた。個人勢だけど、事務所からオファーが来ているという話だってある。その位、勢いのあるVtuberだ。 「どうした......もんかなぁ」  俺が頭を抱えることになったのは、一件のフォロー通知。ほいっぱー(天音ほいっぷのファン仲間の通称)かとすかさずフォロバ申請を送ったのが不味かった。  俺の日常アカウントをフォローしてきたのは鍵アカウント”蘭”。天音ほいっぷのーー中の人なのかもしれない人だった。
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