第二話 お飾りの妻

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 初めて見る和仁さんの笑顔は、想像の百倍素敵でときめきが隠せない。 「君が毎日楽しそうにしているから不思議に思っていたが、そんな理由だったとは」 「あっもちろんそれだけじゃないですよ。ガーデニングもすごく楽しくて! 実家にいた頃は家で誰かと楽しくおしゃべりすることなんてなかったから、すごく楽しいです」  父がいれば一緒に食卓を囲んでいたけど、義母と莉々果は私がいると食事が不味くなると言って遠ざけていた。  外食する時も私だけいつも除け者。 「だからそうですね、我儘を言わせてもらえるのなら、こうして一緒に食事がしたいです。和仁さんの顔が見られるだけで元気になれるので」 「……わかった」 「えっいいんですか!?」 「君がそうしたいのなら」 「嬉しいです……!」  やっぱり和仁さんは優しい。  てっきり引かれると思ったのに我儘聞いてくれると思っていなかった。  政略結婚だけど、和仁さんと結婚してよかった。  和仁さんが旦那様でよかったと、心から思った。
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