第六話 遅れてきた蜜月

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「雅、いい加減にジェシカを解放しないか」 「何よ、まだまだジェシカと話し足りないの」 「何だって?」 「雅さんとお友達になりました」  そう言うと和仁さんはかなり驚いていた。  私と雅さんはお互いに顔を見合わせて笑う。 「いつの間に……」 「まだまだ女子同士で語らいたいことがあるんだから」 「和仁さん、私も雅さんともっとお話したいです」 「……、わかった」  やや肩を竦めて溜息をつきながら和仁さんは出て行った。  その直後、雅さんが私に囁く。 「和仁ったら、よっぽど悔しいのね」 「悔しい?」 「私にジェシカを取られたのが悔しいのよ」  それって、ヤキモチ妬いてくれてるってこと?  和仁さん、ヤキモチとか妬かない人だと思っていたのに、嬉しいな……。  だって私もちょっぴり妬いていたの。  和仁さんと雅さん、昔から仲が良くて気心知れた仲なんだろうなって。  そのことを和仁さんに話したら、その夜今以上にキスマークをつけられて立てなくされてしまい、ほんの少しだけ後悔した。
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