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異空間の扉を飛び越えたものの、ほうきが動きをとめず、振り回されていた。
「きゃああああああっ!」
「どうして、お前はいつもこうなんだよ」
「私が聞きたいー!」
あいかわらず“ほうき”をあつかうのは慣れていない。目が回り、ほうきの動きは地面に激突したところでやっと動きを止めた。
「あたた……」
「いいかげん、なれろよ」
ミネの小言が聞こえてきそうだったが、話をそらすようにまわりを見回した。そこには、かわいい“あみぐるみ”のような生き物があるいたり話したりしている。
「かわいい! よし、次はここで円満解決しちゃうよ」
「はあ、またこんな世界へ来て……でも、まあ仕方ないか」
けだるげなミネの声が聞こえてきたけれど、私は気にもとめず、かわいい町へと繰り出した。
了
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