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５
「これはどういうことなの？」
桃崎カンナは書類を見て眉根を寄せた。
「どうも、こうも、そのようになってしまって……」
下原敦典は申し訳なさそうに眉根を下げた。
「三人も増えているじゃないの。それだけ私の取り分が減ったってことでしょう」
「まぁ、そういうことになるかな」
「そういうことになるかな、じゃないわよ」
「何事も思うようにはならないってことですね」
下原は苦笑いを浮かべた。
「全く。一銭も入らないわけじゃないからいいけど、期待していただけにがっかりよ」
「面目ない」
縮こまる下原を見て、カンナは小さく溜め息をついたのだった。
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