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その後まもなく意識を手放した私は、深い眠りに落ちていったのだった。
~・~・~・~・~・~
国王陛下の生誕祭より1か月前
――――オーランドルフ城内・修練場――――
「いいぞ、シャルロッテ!そのまま斬り込んでこい!」
「やーっ!!」
――――ガギィィンッ――――
修練場に剣と剣のぶつかり合う音が響き渡る。
オレンジブラウンの美しい髪を高く結い上げたスラリと背の高い女性と、同じくオレンジブラウンの短い髪で相手の女性よりもう一回り背が高く胸板が厚い、見るからに強靭な肉体を持った男性が手合わせしていた。
そしてその周りをオーランドルフ騎士団の面々が、固唾を飲んで見守っている。
この修練場ではよく見る日常ではあるが、二人の手合わせの剣圧や気迫は物凄いので、毎回騎士団の者達は二人の剣技に見惚れてしまいながらも圧倒されてしまうのだった。
「今の斬撃はなかなかのスピードだったぞ……っ」
「お兄様こそ……少し反応が鈍ったのではなくて?」
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