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 それが一番の難関である事を私は知っていたので、雰囲気のある場所で彼女に申し込もうと色々と考えを巡らせてみるが――――シャルルはあまり女性が喜ぶような事に興味がないのではないか?  ちょうど1か月後に国王陛下がお生まれになった誕生日にあたる日、王宮で祝賀パーティーが開かれるのを思い出した私は、彼女がそこに出席すると聞いていたので、その日に決行しようと心に決めたのだった。  当日はとびきりオシャレをしてきてもらいたいと考え、内緒で彼女にドレスを贈る事を辺境伯夫人に相談をすると、またしても泣いて喜ばれてしまう。  私の色を使ったドレスを着たシャルルに結婚を申し込む。その後は……考えただけで体中が熱くなり、下半身が疼いてきてしまうのを抑える事が出来ない。    その日もシャルルの事を考えただけで元気になってしまった下半身を自分で慰め、当日まで逸る気持ちを必死でおさえながら毎日を乗り切ろうと考えていた――――
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