10.

7/7
前へ
/95ページ
次へ
 「いや、俺も無理はするなと言ったんだが…………周りの空気を読んでシャルルが一曲だけ踊ると決めたんだよ。そもそもお前が来るのが遅いから――――」      そんな話をしている内に一曲目が終わりそうだったので、急いでシャルルの元へ向かうと、相手の男がまだ踊りたいと誘っているのが見えた。  一曲だけでもたえられないのに2曲目まで私のシャルルと踊ろうと言うのか?  イライラは頂点に達し、相手の男に思いきり圧をかけると、あっさりとダンスの相手を変わってもらう事に成功したのだった。  地位というのはこういう時に有効に使わないとな……私の行動に若干呆れた顔をしているシャルルが目に入るが、彼女を奪い返す事が出来てホッとした私は喜び勇んで彼女とダンスを踊る事にした。  
/95ページ

最初のコメントを投稿しよう!

291人が本棚に入れています
本棚に追加