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「僕が悪かった。努力する、いや変えて見せるから。お願いだ。落ち着いてこっちに」 手を伸ばす和己の瞳の中を、その熱意を測るかのように麻衣は見つめ返した。 「かず君……。あっ」 胸に抱いていた両腕を解いた麻衣は突風に煽られた。 「麻衣ー!」 「きゃーー!」 和己は欄干から身を乗り出し目一杯腕を伸ばした。しかしその手は悲鳴だけを掴み、麻衣の姿は広がる景色の中に溶けていった。
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