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終わりは突然
それは短い人生で、一番の衝撃を受けた朝だった。
ハイスペックイケメンは、土下座姿も美しいと知った朝だった。
「ちょ・・・遼河。何して・・・んの?」
かすれた声に、土下座のまま差し出されたペットボトルを受け取ろうと手をのばすが、力が入らず落してしまう。
「・・・・・。」
すかさず、拾い上げキャップを開けて再度手渡され、口をつける。
随分と乾いていた体内にすーっと水分がいきわたった。
「ありがとう。」
拓海のお礼に、遼河は少し顔を上げたがまた直ぐに額を床に付ける勢いで土下座姿になった。
「・・・。」
「いや、無言!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「なぁ、顔みたいんだけど?」
拓海が溜息交じりで、そう言うと遼河の身体がゆっくりと上体を起こしていった。
「・・・・あー、済まない・・・。」
「・・・・。」
「もう、拓海の前には二度と姿を見せないから、許してもらえないだろうか・・・?」
「はっ?」
「あんな、無理やり・・・俺の欲のまま、拓海を蹂躙するなんて・・・。幼馴染失格だ。」
「えっ・・・いや・・。」
「けど、こんな事になるなら、もっと早くにお前の初めてを奪っておくんだったと後悔している。」
「えっ・・・?」
「俺は、お前が好きなんだ。」
「へっ?!」
「だから、拓海の前に二度と姿は見せないから、好きでいる事は許してもらえないだろうか・・・。」
遼河の突然の告白に拓海の思考が止まってしまう。
遼河は今なんて言った?
オレの事、好きって?
え・・・って事は???
「両想いってこと!?」
「・・・えっ?」
部屋を出て行こうとしていた遼河の動きが止まる。
「なんだ~! 遼河もオレの事好きとか・・・、めっちゃ両想いだったんじゃん!! ってか、処女でも良かったのかよ~。」
「・・・た、拓海?」
「遼河!」
バッとベットの上で両腕を広げると、拓海は満面の笑みを浮かべた。
「オレも、大好きだ!」
「!!!」
「それに、オレの初めては全部遼河だよ!!」
「え!?」
ぎゅうううぅぅぅと抱き合った遼河に、拓海が落した爆弾は週明けの朝まで収まる事は無かった。
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「なぁ、この「おじまほ」って誰?」
「あー、SNSで知り合ったキモかったオッサン。」
「はぁ?」
「いやー、遼河が処女相手にしねーって言ってたから、サクッと捨てて抱いてもらおうと・・・・って・・・遼河さん????その顔は・・・えっっと・・・???」
バキッ
「えええ・・・オレのスマホって、折り畳みタイプじゃ・・・・。」
「そっか、ゴメンね。俺のも折っていいよ。」
「えっ・・・いや、そんな折れんし・・・。」
「けど、そうか・・・。俺が、ちゃんと言わなかった所為で・・・拓海は、勘違いしたんだな。」
「か、勘違い?」
ガチャガチャ
「俺はさ・・・。「(大好きな人の)処女なんて貰ったら、(離せなくりそうだから)困る」ってずっと思ってたんだよ。」
「お・・・おぉ・・・・っと・・・??それは、なんだか・・・意味が変わって・・・・・・・えぇ・・・っと・・・・」
「だから、本当に、嬉しいんだよね。拓海の初めてを貰えて♡」
「お、オレも・・・・、初めてが遼河で、本当に良かった(汗)」
(だから、その手の不穏なモノは仕舞ってください・・・。)
「けど・・・、「なりそう」じゃなくて、「なる。」の間違いだったかなぁ?
拓海は、どう思う??」
「・・・。」
(せ、正解はどっちだ?!)
「どっちでも、いっか。拓海とはこれからも一緒に居れるもんな♡」
「・・・だ、な!」
カシャン・・・チャラッ
(・・・ああああぁああぁ、間違えたぁぁぁぁあぁ?!!?!)
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「なーんてな。」
「・・・お、驚かすなよ!!」
(か、監禁ルートかと思った!!)
「ごめんごめん。」
「たっく、外せよなぁ~。」
「はいはい。・・・、なぁ・・・このまま、してみないか?」
「えっ・・・! あ、ちょ・・・ん・・・・。あぁー、もう!!
一回だけだかんな!!」
「ああ、(プレイで)使うのは、一回だけな。」
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