昼食が終わり

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
「彼は12年前から上手かったからね~」  意味深な妻の言葉。 「えっ、もしかして?!」 「そう、私たちのお友達で~す。さっきの話で一緒に路上ライブで盛り上がった二人…ね」  証拠とばかりに、妻は結婚式で二人に歌って貰っているところの録画を画面に映して見せる。 「めっちゃ凄い!」 「さーちゃんって凄いんだ」  二人は完全に尊敬の目を妻に向けている。完全に妻は二人の大スターとなったようである。  流石は我妻!  さて、ではもちろん俺も彼らと一緒にセッションした仲だし、むしろ俺の方が交流があるんだけど…  そう思い、二人を見ても俺の方を見向きもしない。  果たして二人からは俺も妻と同等にみられているのだろうか?  いや、全然そんな感じではなさそうである。  なんか存在感が既に無くなっちゃって、昔の孤独なギターオタクに戻ってしまったような感じなんだけど。  これ、どうしてだろう… <おしまい>
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!