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プロローグ
ある晴れた日。
とある施設の食堂でタロットカードを並べながら、怒りを消そうと、リーディングに励む占い師がいた。
つい先日。弱々しい性格のふりをして近づいて来た男にごっそり金目の物を盗まれて、その憎き男の身元を占っているのだ。
占い師の名は『御子』。
お人好しで世話好きで、もしも占い師ではなければ、今頃所帯を持ち、子宝に恵まれごく普通の幸せを作っていただろう。齢は30前半。意外と男勝りで見た目は色気のある内面とはギャップのある容姿だ。
御子は恋多き性格で、それなりに恋愛では経験豊富である。
一方。食堂の片隅で、テレビを観ながら、早く自分の世界を食堂で一人きりで過ごしたいと御子を自分の部屋に帰らせたいと悩んでる若き男が居た。
男の名は『章』。かなり優秀の占い師だ。
そう。ここは占い師の養成施設である。そしてこの世界は占いで全てを動かし未来を導くフォーチュンワールド。
この平凡の様な養成施設でのありきたりかつ切ない物語がこれから始まる。
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