第1話 声を失った女との恋

吹雪の卒業

「そうか、今日は去年と同じお祝いらしい。」

「だと思ったからな。だから、サロンも休刊日にしたし・・・」

早い事だな・・・。

「柚のお父さんも先に手伝いに行っている」

「じゃあ、ランチして戻ろう」

吹雪の行きたいところで飯を食べて帰宅。

俺は先にビデオのダビングとデジカメの印刷をした。

桜に渡すために・・・。

吹雪はチビ達の子守で離れ。

響は庭で、柚ちゃんはキッチンにいる。

「よし、俺も手伝うか・・・」

庭に出ると、ブルーシート、テーブル、椅子が用意されている。