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喰うか喰われるか
その日は、突然やってきた。
父親の会社がライバル企業に買収された。
そして、俺はどうなったかというと、
「今日から俺の秘書として働いてもらう。」
なんで俺がお前なんかと…とは口が裂けても言えない。
「承知しました。」
俺は全ての感情を押し殺して答えた。
すると、宝条は俺に近づき、顔を覗き込んだ。
「相手の目を見て答えるって、教わらなかったか?」
「はい。」
「それにしても、相変わらず喰いたくなる顔してる。」
「何言ってるんですか…?」
「もう我慢する必要もないんだから、今からするか?」
宝条は俺を見つめながら、唇を舐めた。
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