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なんとか、今日は拒めた。
俺は胸を撫で下ろした。
気を抜いたら、宝条に身体を許してしまいそうになる。
そんなことは絶対に駄目だ。
「では、僕は仕事に戻ります。」
「あ、言い忘れてたけど、今日、藤堂の歓迎会するから。」
「僕のことはお構いなく。」
「そう言うと思ったから、店を予約しておいた。社員も参加するから主役のお前が来ないと意味が無い。」
「あなたってひとは。」
抜け目のない宝条に、俺は思わず溜め息をもらした。
「店の場所は、パソコンにメールを送っておく。」
「承知しました。」
俺は頭を下げると、社長室をあとにした。
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