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気がつけば、俺の瞳から流れた涙が頬を伝っていた。
それでも、もう隠し続ける事は出来ない。
「18の時に別れたんだ。
あの頃は、煌蓮を本格的に動かす事を重視していたから。
だが、34になって、俺は息子と出会った。
涼と一緒に繁華街に行った時だ」
俺の言葉を聞いて『あっ!』と言った涼に頷いた俺。
「初めて会った時、知らされたのは、莉子が、19の時にこの世を去っていた事。
過去に戻れるなら……と何度も思った。
息子の名は、笹木健太。
今年、20になってるはずだ」
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