黒の豹 2024年版

（４）

『なんで煌牙が来たんだ？』と聞いてきたのは、左頬が赤く腫れている大和。

「俺、煌牙の補佐をするんだ」

大和にそう言ったのは、健太。

『大和、烏は健太の事を知ってたぞ』と言ってから、その場に胡座をかいた俺。

「煌弥から健太を鍛えろと指示が出た。
だけど、それだけじゃない。
健太の父親として、俺の全てを健太に教えるつもりだ」

いつかは健太と大和を会わせるつもりでいたが、やはり烏のやり方には勝てねぇ。

『１つ聞かせろ？』と大和に問いかけた。

どうしても健太の為に聞きてぇ事があるからだ。

そして『何を？』と問い返してきた大和に俺は聞く。