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「俺は煌牙と共に人生を歩く為、中村健太として生きる」 健太の言葉を聞いた大和の瞳に涙が滲んだのを見たが気付かねぇ振りをする。 「俺は、家庭裁判所で手続きをして中村の名字にすると決めたんだ。 母さんが見たかったのは、父さんの見る世界。 母さんが見れなかったこそ、父さんが見た夢の先を見る為に中村健太として強く生きる」 健太の言葉に頷いた大和は、笑っていた。 この時俺は思った。 健太との出会いは、もしかしたら健太の亡くなった母親が導いた縁だったのかもと……
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