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母さんが見たかった煌蓮の未来を俺は見たい。
そう強く思える様になれたのは、父さんから煌蓮の事を詳しく聞いたからかも知れない。
街の奴等は、煌牙の父親を残酷、冷酷、冷血、非道の黒の烏だと噂するが、本当は家族や仲間を大切にする事も知った。
噂だけが真実ではない。
だからこそ、煌牙の父親と母親に会えるのが素直に嬉しいと思った。
『迎えが来たから行くぞ』と言った父さんに頷いて、着替えを入れたボストンバッグを手に持つ。
1ヶ月も住む事がなかったワンルームマンション。
解約届けも済ませてあるし、テーブルと冷蔵庫は、煌蓮総本部に運んでもらう事になっているし、それに既に大学は辞めているから、問題はない。
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