(5)

20/23

137人が本棚に入れています
本棚に追加
/240ページ
『残り物だけど』と出された料理は、どう見ても残り物には見えない。 「煌牙、後はお願い」 煌牙の母親は、そう言うとダイニングキッチンから出て行った。 『軽くルールを説明する』と言った煌牙は、家族だけのルールを教えてくれた。 「犬」 「は?」 「ちゃいろのいぬ」 やはり煌牙の妹の羽生の言葉は理解出来ない。 「健太は、犬なんだとよ」 「嫌々、ある意味それはない」 「犬は賢いぞ。まぁ、健太は、柴犬ってとこだな」 煌牙とそんな会話をしていた俺は、思ってもいなかった。 まさか、煌牙の家族全員に犬と呼ばれる事になるとは……
/240ページ

最初のコメントを投稿しよう!

137人が本棚に入れています
本棚に追加