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烏が父親だと知ったのは、5歳になる前。
病院の待合室で出会い、初めて煌蓮総本部に来た時。
爺さんが亡くなって、蝶と煌蓮総本部で暮らす様になり、忍星、煌希、大牙、羽生、杏珠が産まれても、俺の傍に居てくれた烏の姿を見ながら育った。
だからこそ、今の気持ちを素直に言葉にする。
「烏、俺は貴島組も継ぐと決めた。
だが健太は組員にはしたくねぇんだ」
「なら大和と涼の様に、兄弟盃だけ交わせ」
「どう言う意味だ?」
「大和も涼も貴島組の構成員だが、警察に提出する貴島組の構成員名簿に載せてねぇ」
「それって?」
烏が『あぁ』と答えた事で、やっと意味が分かった。
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