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他の家族と煌牙の家族を比べる訳じゃないが、一緒に居て楽しいと感じる。 煌牙の父親と父さんと涼さんが肉を焼いてくれるから、俺は煌牙と一緒に野菜を焼いている。 「こうやくん、あんちゃんは、はやくにくがくいてぇんだ」 「野菜から食え」 「ぴーまんとにんじんはくえねぇ」 「あ''?」 「てめぇ、やんのか?」 「にくをやらねぇぞ」 「けちけちするとれいちゃんがにげるぞ」 「馬鹿か」 「うまとしかをあわせたらだめなんだぞ」 「皿持って来い」 「やっぱこうやくんは、さいこうだぜ」 煌牙の父親と杏珠のやり取りを聞いて、笑いが起こる。 「杏珠、肉を乗せたら皿を持って来い」 煌牙がそう言うと肉を乗せたら皿を持って来た杏珠。 「ピーマンは食え」 「やなこった」 杏珠は踵を返し、忍星の隣に行き座ったと同時に肉をかじっている。 もしかしたら、杏珠は誰よりも漢気(おとこぎ)があるように思えた。
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