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帰りに烏が寄り道したのは、貴島組のお墓。
源さんのお墓に手を合わせた私に烏が言った
「生きているモンが、精一杯生きる事が、供養にもなるんだ」
確かにそうだと思うから烏を見る。
「煌牙は決めてんぞ」
「何を?」
「貴島組も継ぐ事を」
「烏」
「俺は煌牙の意志を大切にしてぇ」
前なら、反対していた。
だけど、子供達は親の所有物じゃないと分かっている。
今の私は。
それぞれが意思を持つ1人の人間だ。
『それで良い』と答えると『帰るぞ』と言った烏は、先に歩いて行く。
その後ろ姿を見ながら足を前に進め思う。
煌蓮も貴島組も未来は明るいと……
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