136人が本棚に入れています
本棚に追加
/240ページ
数日後、予想していた通り、煌蓮の中村大和が家に来た。
「やっぱ、来ると思ってた。
これ、おっさん宛の手紙」
俺は煌蓮の中村大和の傍に行き、封筒を差し出した。
「悪いけど、読んだ」
俺の言葉に頷いてから、煌蓮の中村大和が封筒を受け取った。
「あの子は、最後の最後まで、涙を見せなかった。
自分が1番辛いはずなのに、いつも笑っていたの。
だから、私達家族は、あの子の笑顔しか、覚えていないの」
祖母ちゃんが言った言葉に嘘はない。
家にある写真には笑顔の母さんばかりだ。
最初のコメントを投稿しよう!