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煌蓮の中村大和の瞳から一筋の涙が流れたのを、俺は見た。
「これは、母さんからのビデオレター。
これがあるから、俺は強くなれるんだ」
「余命3ヶ月と知った莉子は、手紙を書いてビデオレターを撮ったの。
健太が、淋しくならない様にって」
祖母ちゃんの声が涙声になっていたから、傍に行き背中を摩る。
「莉子は居ないけど、私達夫婦は、莉子が残してくれた健太が居る事が生きる意味なの。
大和君、健太に会いに来るのは良いけど、どうか私達から健太を奪わないで欲しい。
お願いします」
祖母ちゃんは煌蓮の中村大和に頭を下げた。
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