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三匹の龍は学年が違っても、3人で行動するから、お互いの気持ちが分かる。 時には、殴り合いの喧嘩だってする。 烏から『止めるな』と言われているから、止めたりはしない。 殴り殴られて、お互いの痛みが分かるのだと烏が教えてくれた。 喧嘩をした子供達に理由を聞くのは、私だけど烏は怒ったりはしない。 それでも『ごめんなさい』と謝るのは喧嘩した者同士。 だけど、煌牙は違う。 弟達を殴ったりはしない。 明らかに三匹の龍の前では、頼れるお兄さんだ。 『今の若い子は、殴り合いをしないから、人の痛みが分からない。 でも、そんな世の中でも、血の気の多い子は殴り合いもする。 だからこそ出来る絆があるのよ。 もしも、煌牙が相棒的人物に出会ったなら、きっとあんたに会わせるはずよ。 その時は、暖かく迎えてあげなさい』 美里の言葉に『分かった』と答え、リモートを終了させた時、背後で気配を感じた。
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