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どんな育ち方をすれば、烏の様になれるのかを、俺は知らねぇ。 世間では、残酷、冷酷、冷血、非道の黒の烏と噂されている事も中学ん時に知った。 言葉数の少なねぇ烏は、自分の考えている事を、大和や涼、そして拓海にも言わねぇ。 それでも、大和や涼、そして拓海は、烏の考えている事を理解し、行動している。 もしかしたら、烏の性格に近いのは、忍星なのかも知れねぇが、それは言葉にするつもりはねぇんだ。 煙草を吸いながら、そんな事を思う俺は、やはり烏にはなれねぇ。 『はぁー』と軽く溜息をついてから、地面で火を消して携帯灰皿に吸い殻を入れる。 烏の巣に戻ろうとしてバイクをエンジンをかけた気づいた。
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