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言葉を信じた訳じゃねぇが、何となく話してぇと思ったのは、前に見た事のある男だったからだろう。 その場に立ち止まり、もう1本煙草を取り出し、口に咥え、Zippoで火をつける。 大和と涼は、烏が幼稚園の時からの仲だと言う事を知っている。 7月12日で18になる俺には、大和や涼の様な奴は居ねぇ。 俺の年には、煌蓮を創っていた烏とは違う。 そう思うと自分自身が情けなく思う俺は、何がしてぇんだかな。 ふと、車のエンジン音が聞こえてくるのが分かり、吸っていた煙草を地面に落とし、踏み付けて消し、吸い殻を拾い、携帯灰皿に入れる。
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