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「なぁ、健太、また会えるか?」 「なら、明日も此処に来いよ。 俺さ、スマホは持っているが、煌牙とは活字のやり取りや電話で話すじゃなくて、顔を見て話したいんだ」 「俺も同じだから、明日、また会おう」 そんなやり取りの後、俺がバイクに跨がったと同時に、健太は黒のアルファードの運転席に乗り込んだ。 『明日な』と言った健太は、黒のアルファードのエンジンをかけ、その場を去って行く。 お互い名字を言わなかったのは、偶然なのか? まぁ、健太が名字を名乗っても、俺は名字は言わなかっただろう。 健太には、烏の子ではなく、俺自身を見てもらいてぇと思いながら、バイクのエンジンをかけ、烏の巣へと向かった俺は知らなかった。 健太が大和の息子だと言う事を……
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