第42話 もう逃がさない

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 止める暇もなく、今度は性急にブラウスの裾をたくし上げられる。しまいにはロランの指先が直接アメリの胸先をつまみ上げてきた。 「な、やめ、ロラっ、ゃあんっ」  乳首を強くつねられて、アメリの口から甘い声が漏れ出てしまう。  訳が分かからないままロランの腕を掴むと、包帯が巻かれたそこにはうっすらと血がにじんでいた。 「はっ、もしかしてロラン、怪我の癒しが必要で……」 「俺のことなどどうだっていい!」  怒鳴られて、アメリはびくっと身をすくませる。  アメリのブラウスの襟ぐりに手を掛けると、いきなりロランは乱暴にそれを引き裂いた。 「きゃあっ」  ボタンが四方に飛び散って、アメリの胸が外に零れ落ちる。  顕わになったバストを捕まえて、ロランは大胆に弄び始めた。 「ひゃっ、ろ、ロラン、ここ外っ」  柔肌に直接外気が触れて、粟立っていくのが自分でも良く分かった。  それなのにロランはお構いなしだ。アメリの胸の形を好き放題変えながら、挟み込んだ乳首を指の腹で執拗に擦り上げてくる。 「この肌に触れたヤツはどれだけいる?」 「ど、どれだけって……」 「正直に言うんだ。一体どれだけの男がここにこうして触れた?」 「そ、そんなの誰にも触らせて、な、やぁんっ」 「嘘をつくな! こんなにいやらしい体の君を、周りの男が放っておけるはずはないだろう!」  そんなことを言われても、ロラン以外の誰かに体を許したことなどない。
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