21人が本棚に入れています
本棚に追加
おまたせいおり、初の選択だ!
① ヒューヒューの意味はわからないが、なん
となく陽奈が嫌がっているから、殴りにい
く。
② 一緒にヒューヒュー言ってみる。
③ 尻子玉を迷わず抜く
ヒューヒュー言っていた桑田冬真が急にぼんやりし出し、先生に付き添われて保健室に行くハプニングが起きた。
もちろん、いおりに尻子玉を抜かれたからだが……。
「絶対に武藤がなんかした!目が合った途端にぼんやりしだしてん……先生、ほんまやって!アイツ、呪いを飛ばしたんやで。呪いの子やで!こわー!めっちゃこわー!」
「先生は、そんな桑田さんが怖いし心配です……夕方ご両親に電話しますね」
先生と桑田がいなくなり、自己紹介は一時中断されて教室はザワザワしていた。
桑田冬真を知るマンネン小学校の面々は、久しぶりに胸がスカッとしていた。
なにかにつけあげあしを取ったり、嫌味を言って授業の進行を邪魔する桑田。その桑田と一緒のクラスになっただけでも憂うつなのに、自己紹介から平常運転でチャチャを入れる。
──またや……かまってちゃん発動やん。
クラスの心の声がダダ漏れそうな空気になる。
──陽奈かわいそう……。
デンネン小学校から来た垣内先生はきっと、まだ桑田の厄介さをわかっていないだろうし、あんな可愛くてひ弱そうな先生、大丈夫なのだろうか?桑田に付き添い教室を慌ただしく出ていった垣内先生の印象も悪くなりかけている。
最初のコメントを投稿しよう!