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8月1日
『8月1日
山の向こうの向日葵畑に行った。
彼が夏休みに入った直後だったから、彼が言い出したのだと思われる。
この向日葵畑はどうやら毎年必ず家族で行っていたらしく、日記にも記されていた。
この年の描写を記しておく。
向日葵がたくさん咲いていて、自分の背丈よりも大きい向日葵が怖かった。
同じ方向を向いている花が恐ろしいと感じた。
それを見ていた彼が 手を引いてくれて、私は彼は向日葵畑の道を歩いた。
彼は向日葵について何かを語っていた様で、それが自分の話なのか花の話なのかわからなかったとあった。
ただ、この日記を「楽しかった」と閉じていることから、私はこの夏の始まりを満喫していたのだろう。
追想するにあたり、再度この地に足を運んだが、もう向日葵は残っていなかった。
そのためか、記憶にも心情に変化は無かった。
日記に記されていた道を歩いてみたが、疲れるばかりであった。
夏にもう一度行くか検討中。』
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