33人が本棚に入れています
本棚に追加
10分後、全員が持ってきてくれた。
「氷川も面白いこと考えたんだね。でも私の異能は万年ベンチだよねえ」
可憐が苦笑しながら、ジップに入った爪をくれた。
「俺の毒は気をつけろよ」
「市街地に放火するなよ!?」
「ガンガンデバフに使っちゃって!」
「部屋の模様替えにでも使ってくれ」
みんなから爪と髪を回収。これは全て液体に変えられ、固められ、宝石のような形にカッティングされる。
あとは石をはめる指輪、イヤリング、ブレスレット。これで申請ができる。できるんだけど……。
鈴音だけ来てなかった。氷川のことまだ怒ってるのかな。
「おい氷川」
突然、加賀が低い声で氷川を睨む。やっぱりこいつヤンキーだよね。
「もう女子は嫌いじゃねえのかよ」
「そんなすぐに治らないよ。でもクラスの女子に冷たくするのはやめる」
あ、そうだ。謝らないと。氷川は立ち上がる。
「針ヶ谷さんにね」
最初のコメントを投稿しよう!