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「女子みんなに謝るよ。許してくれなくていいよ。時間取らせてごめんね」
「レナ行こう。氷川も消えて」
鈴音に手を引っ張られた。思わず振り返る。氷川は手でメガホンを作った。
「僕をまともにしてくれてありがとね!」
「レナ、氷川と仲良くしないで。あたし、あいつ大っ嫌い」
寮の玄関で、鈴音は見たこともない顔で私を脅してきた。腕を強く掴まれた。一瞬息が止まり、頷きそうになる。
だって鈴音は友達だから。
でもギリギリのところで踏みとどまった。これは折れちゃいけないところだ、直感的に思ったから。
「それはできないよ。誰と仲良くしようが私の自由だから」
「そう。ママが優しいと博愛主義者になるんだね」
そのまま鈴音は女子寮に行ってしまった。
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