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凄まじい爆発音がし、思わず顔を覆った。ブザーと審判ロボの声が。
『サマーノイズ試験官、戦闘不能。池亀レナ、合格水準達成』
先生は満身創痍で倒れていた。
「大丈夫ですか!?」
しかし先生は普通に立ちあがり拍手。
「おめでとう! 来年度からここの生徒だな! ノイズ先生って呼んでくれ。コピー異能なんて初めて見たぞ」
「え、コピー異能?」
さっきのはノイズ先生の自爆じゃないの?
「手刀のフリして私に触れて、爆発セミをコピーしたじゃないか。初見殺しだな」
「してませ……もう1回いいですか?」
私は先生の手首に触れ、コピーするぞと念じてみる。すると指先が暖かくなった。
そして本当に先生の異能が使えてしまった。爆発するセミに呆然。
「チョウチョが貴様のオリジナル異能で、人に触れると変化するのか! まるでカメレオンだな! ヒャッホー!」
先生の説明臭いテンションは置いといて……なんで今まで気づかなかったんだろ。
異能塾で散々チョウチョを出す訓練をしたけど……。
「ああ、コピーする友達いないからわかんなかったんだ……」
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